2018年1月8日
日系5社がキャパシタで価格カルテル、4社に罰金
シンガポール競争委員会(SCC)は5日、パソコン、家電などの部品に使われるキャパシタ(蓄電器)販売で価格カルテルを結んでいたとして日系4社に、過去最高となる計1,950万Sドル(約16億6,009万円)の罰金を命じた。
カルテルには5社が関与しており、シンガポールのアルミ電解キャパシタ市場で3分の2以上のシェアを占めていた。
カルテルに参加していたのは、パナソニック・インダストリアル・デバイシズのシンガポール法人とマレーシア法人、ルビコン・シンガポール、シンガポール・ケミコン(SCC)、ニチコン(シンガポール)、エルナー・エレクトロニクス(S)。
罰金額はケミコンとニチコンがそれぞれ約699万Sドル(約5億9,508万円)、ルビコンが約472万Sドル(約4億183万円)、エルナーが約85万Sドル(約7,236万円)。
SCCによると、価格談合が始まったのは1977年で、シンガポールでほぼ毎月、幹部社員が会合に出席し、2013年まで続けられた。パナソニックとエルナーは09年2月に参加を取りやめた。
パナソニックは内部調査で談合の事実を知り、SCCに報告。情報提供の見返りに罰金を免れた。
罰金命令に不服の場合は2カ月以内に異議を申し立てることができる。SCCは、5社による競争法違反の期間が長かったことから、重い罰金を科した。