2018年1月18日
シンガポール、社外取締役9年以上は独立性があるか、企業統治委が改定案
企業統治委員会は16日、上場企業に適用される規定の改定案を公表した。改定項目は12件で、社外(独立)取締役については9年連続を限度とすることを提案した。
企業統治委は金融管理庁(中央銀行)が設けた諮問委員会で、シンガポール取引所(SGX)の上場規則の改定を提案する。改定案についてSGXは導入前に一般から意見を募集する。
提案では、社外取締役の任期を最長9年とする。あるいは任期が9年を超える場合、主要株主の過半、少数株主の過半の同意を必要とする。同意が得られない場合、独立性のない取締役として残ることはできる。
委員会は新制度へ移行する猶予期間として、3年を提案した。特に中小企業は、新たな社外取締役候補を探すのが困難なためだ。
現在、社外取締役として勤務している者の30%は9年以上、その任にあり、30年以上という者も5、6人いる。上場企業の96%は既に、取締役の3分の1以上が社外取締役で、委員会は3分の1の指針を上場規則にするよう提案した。
勤務する会社に対する持ち株比率が10%以下であれば社外取締役とみなされるが、委員会は、持ち株比率が5%を超えれば独立性を欠くとの規定を提案した。SGXは改定案を下半期に導入する方針だ。