2018年3月7日
シンガポール、電子送り状を国レベルで導入へ、標準化目指し研究を開始
ヤーコブ・イブラヒム通信・情報相は3月6日の予算審議で、デジタル送り状を国レベルで導入する方針を明らかにした。事業者の生産性改善につながるという。
送り状は、発送貨物の品名、数量、価格を記載して買主に送付する書類で、買主から支払いを受けるために欠かせないものだが、面倒な手作業を伴い、間違いも多い。電子送り状であればこうした問題は発生しないという。
同省は、自動化方式で書類が作成される送り状を想定しており、人による入力作業が必要な、PDFやワード書式の電子請求書とは異なるとしている。
電子送り状は既に複数の企業が採用しているが、規格がバラバラ。同省は標準化を目指しており、情報通信・メディア開発庁(IMDA)が既存の規格、枠組みの調査に着手した。豪州やニュージーランド、欧州の複数の国では標準化の動きが見られる。
大華銀行(UOB)はビズスマートの名称で電子送り状を導入しており標準化を歓迎する意向を表明した。
DBS銀行の広報担当者も「統一規格の電子送り状が採用されれば、特に中小企業では支払いにかかわる手間が省け、経営者は事業拡大という本来の仕事にもっと時間をかけることができる」と述べた。