2018年4月24日
シンガポール・セントジョンズ島の建築廃材にアスベスト、立ち入り禁止に
シンガポール国土庁(SLA)は4月23日、セントーサ島の東南に位置するセントジョンズ島に投棄されていた屋根瓦など建築廃材に、アスベストが含まれていたと発表した。
廃材が見付かったのはキャンプ場、潟およびバンガロー式宿泊施設の敷地で、SLAは予防措置としてこれらの場所への立ち入りを禁止した。またバンガローには10数件の予約が入っていたが、利用中止を通知した。
島に長期間、居住していたのはアスベストが発見された区域に自宅がある2人で、本島に移送された。健康状態は問題ないという。
アスベスト(石綿)は不燃・防音・絶縁材料としてかつて、広く建築物に使用されたが、微粉末を長期にわたり吸引すると肺がんを引き起こす可能性のあることが分かり、シンガポールは1989年に建築物への使用を禁止した。アスベスト含む建築物は、元のままの状態であれば健康被害はないが、切断など損傷を受けると繊維が飛散し、肺に入り込むリスクが生じる。
立ち入り禁止の解除は、アスベスト撤去と建設工事が終わる来年中頃の予定。セントジョンズ島に隣接する、橋で連結されたラザラス島への立ち入りは可能で、マリーナ・サウス桟橋とのフェリー往来は継続される。