2018年6月20日
シンガポール・ハイフラックスに6カ月の再建猶予、債権者にみずほ銀行
資金難に陥っている水処理のハイフラックスは高等裁判所から経営再建のため6カ月間の猶予を与えられた。この間、債権者はハイフラックスに資金返済を請求できず、ハイフラックスは債務を組み替え、また生き残りのための計画を策定する。
銀行からの貸付残高は18億4,000万Sドル(約1,491億円)。ほかに未償還の中期債が2億6,500万Sドル(約214億7,500万円)と、永久債2種の残高が9億Sドル(約729億円)ある。
ハイフラックスはごみ発電所トゥアスワンとオマーンにおける脱塩プラントを完成させるためには2億Sドルの資金が必要としており、融資団からの調達を目指す。現時点では、債務返済猶予がないと、4~5週間で手持ち資金が底をつく。
経営面で障害となっているのは赤字経営の発電会社トゥアスプリングで、売電価格の下落で経営難に陥っている。ハイフラックスは売却交渉を複数者と持っているが、帳簿価格と変わらない価格で売却できるが課題だ。
ハイフラックスに融資している銀行は29行で、最大の債権者はマレーシア系マラヤン・バンキング(メイバンク)。
みずほ銀行はハイフラックスに2億3,520万Sドル(約190億4,000万円)を貸し付けており、9,360万Sドル(約75億8,500万円)を融資しているDBSなどとともに、経営再建のための猶予供与に賛成の立場をとった。
ハイフラックスは浄水場建設などを手掛ける水処理会社で、中国、中東に進出している。