2018年8月23日
多様な通貨での証券の取引・決済、SGXが導入を検討
シンガポール取引所(SGX)は、株式をその建て通貨以外の多様な通貨で閲覧・取引・決済できるシステムの導入を検討している。
技術を提供するのは革新的金融技術の提供業者、エム・ダックで、ストレーツ・タイムズ指数(STI)構成銘柄の価格をリアルタイムで、特定の通貨で見ることができるソリューション(解決法)の試作品を開発した。
SGXはホームページを通じ、同解決法のモニターを募集している。現在、為替相場は取引成立後、決定されている。SGXによれば、多様な通貨での取引が可能になれば投資家は外為相場変動のリスクを抑制し、利益率を上げることができる。
同ソリューションは特許を取得している。エム・ダックのリチャード・コー最高経営責任者によると、機関投資家、個人投資家にかかわりなく、全ての投資家に取引時点の銀行間取引の為替相場が適用されるため、株式の国境を超えた取引の大衆化に役立つという。
コー氏は2000年代初頭にJPモルガンで働いていたが、賞与の多くが米ドル建ての自社株だったため、シンガポールドルでの価値を知る必要からマトリックス精算表を作成したのがソリューション開発のきっかけとなった。