2018年11月7日
シンガポール、MRT駅にX線機器と金属探知機、12日から試験運用
MRT(地下鉄・高架鉄道)で11月12日から、空港同様のセキュリティー装置が一部の駅に設置される。陸運庁(LTA)の発表によると、実施期間は半年間で、X線機器と金属探知機を駅構内に設置し、一部の利用者に機器の通過を要請する。
機器は一時に最多6つの駅に設置が可能。LTAは試験運用から得た知見を基に警備業務の最適化を図る。乗客、鉄道運営業者からも意見を聞き、より効果的な警備を実現するという。
LTAのギエン・フーンピン最高責任者によると、公共輸送機関の運営業者自身もMRT駅およびバスインターチェンジで携帯金属探知機を採用し、警備強化に役立てるという。
LTAは2月にもX線機器と金属探知機をダウンタウン線のニュートン駅で試験運用したが、実施は日曜日だった。今回は平日にも行う。
MRT利用者の声では、ゲームデザイナーの男性は「これでシンガポールがもっと安全になるなら構わない。しかし不便は困る」と語った。35歳の女性は「駅通過に時間がかかる。しかし安全のためというなら、私が言えることはあまりない」と語った。
シンガポール国立大学(NUS)のビルビア・シン准教授は「シンガポールは閉鎖社会ではないため、こうした空港同様の警備も受け入れなければならない」と賛意を表明した。