2018年11月13日
ASEAN会議が開幕、電子商取引協定を締結
一連の東南アジア諸国連合(ASEAN)会議が11月12日、シンガポールで開幕した。同日は経済閣僚会合が開かれ、電子商取引を促進する環境作りのための画期的協定「ASEAN電子商取引協定」が締結された。
協定では消費者・プライバシー保護、法・監督の枠組み、電子決済の分野での協力推進をうたっている。
議長を務めたシンガポールのチャン・チュンシン通産相は「反グローバリズムの勢いが強まるなか、ASEANは開かれた、域外とのつながりが強固な市場であり続ける必要がある」と自由貿易推進の立場を強調した。
ASEANのインターネット利用者は3億3,000万人で、急速に増加しており、インターネット経済規模は昨年の500億米ドルから、2025年には2,000億米ドルへの増加が予想されている。
公式会合と並行して、有力実業家が集うビジネス・投資サミットも開かれた。リー・シェンロン首相は開幕演説で「企業は自国市場の開放に必ずしも熱心ではなく、ASEAN統合の利益を得ながら、政府に自国産業保護などを要請してきた。隣国市場に参入できることの見返りに、自国市場への域内企業の参入を受け入れるべき」と域内全体としての市場相互開放を訴えた。