2018年11月23日
来年の賃上げ率は4%の予想、ECA調べ
駐在員給与水準など、社員派遣、管理に必要なデータを収集・提供しているECAインターナショナルは、来年のシンガポールの賃上げ率は名目で4%が予想されるとの調査結果を発表した。物価上昇率は今年より高い1.4%が見込まれるため、実質では2.6%の賃上げになるという。今年の賃上げ率は実質で2.9%だった。
ECAがまとめた、来年の予想賃上げ率(実質)上位20カ国・地域のうち、シンガポールは12位だった。ECAは69市場を調査した。
1~5位は、インド、ベトナム、インドネシア、中国、タイで、上位10カ国のうちアジアが9カ国を占めた。インドの予想賃上げ率は5.1%。
中国では深センで働く社員の賃金上昇率が最高になる見通しだ。中国の一部の雇用者は名目で6.5%の賃上げを計画しているという。中国以外のアジア太平洋地域の予想賃金上昇率は名目で平均5.5%と今年並み。
マレーシアの上昇率は5%の予想。政権交代による賃金への大きな影響はないという。ただ物価上昇率は今年より高めになる見通しだ。
人事コンサルタントのマーサーも来年の賃金予想を発表した。シンガポールの賃上げ幅は実質で3.8%が予想されるという。職種別では、法務、金融、研究開発(R&D)で最大の上げ幅が見込める。