2018年11月29日
不動産投資市場ランキング、シンガポールは域内2位
アーバンランド研究所(ULI)と会計事務所のプライスウォーターハウスクーパースは、共同でまとめたアジア太平洋地域における不動産投資市場の実力ランキングを発表した。1位は豪州メルボルンで、シンガポールは2位だった。以下は、シドニー、東京、大阪。
過去1年間の不動産取引データを基に、来年、投資、開発が見込める市場をランク付けした。ULIは都市開発に関するシンクタンク。
シンガポールでは過去1年間に多数の大型オフィスビルの取引があった。購入者は国内投資家が多かった。
オフィス市況は2年余り、下降期に入ったが昨年は持ち直し、賃貸料も供給不足、需要の回復を背景に上昇した。需要は特にコワーキングスペース業者など、オフィスを柔軟に利用する業者で多い。
クラウドサービス市場の拡大でシンガポールはデータセンターとしての魅力が高まっていることも、投資家の購入意欲を刺激しているという。
シンガポール不動産のほかのカテゴリーでは、住宅市況は数年前から実施されている過熱鎮静化措置にも関わらず、堅調に推移している。一等地の小売り施設は、経済成長、外国人入国者の多さを背景に賃料、利回りとも安定している。
一方、物流施設は供給過剰で、賃貸料は低迷している。しかし施設過剰は徐々に解消の兆しが見える。