2019年1月21日
19年度予算、教育、医療、安全保障に軸足
ヘン・スイーキアット財務相は1月20日、タンピネスにおける地域行事に出席した際の記者会見で、教育、保健医療、安全保障、国防の必要性がますます高まっており、予算もこの4領域に重点配分すると表明した。ヘン氏は2月18日、新年度予算案を国会に提出する。
ヘン氏は「医療サービス、教育の提供で政府は成果を挙げた。これを継続する。同時に、安全保障、国防強化の必要性も高まっている」と述べた。シンガポール経済の転換も優先分野に位置づけるという。
ヘン氏は「予算の唯一の目的は国民の生活向上だ。世界情勢が不透明で、技術変化が激しいなか、経済の活性を維持することも重要なことだ」と述べた。
世界的な保護主義の動きについて「グローバリゼーション支持が弱まっている。取り残される人が出たとの思いがあるからだ。好ましくない進展も、グローバリゼーションを言い出した国であった」と指摘。経済政策を決める際は長期的影響をよく考慮する必要があると述べた。
次期総選挙は2021年4月までに実施されるが、シンガポール国立大学のタン・アーサー准教授は、今年はラッフルズ上陸200周年記念行事があることなどを理由に、9月の選挙前倒し実施を予想している。与党は15年、独立50周年の祝賀行事の後、選挙に踏み切った。