2019年3月28日
デジタル技術、細胞治療、食品製造の3分野に予算を重点配分
研究開発(R&D)の方向性、予算配分を決める政府機関の国家研究財団(NRF)は2020年までの研究・イノベーション・起業(RIE)計画に関する中間評価を行い、デジタル技術、細胞治療薬製造、都市環境における持続的食品生産の3分野のR&Dに予算を重点配分することを決めた。
委員会の議長、リー・シェンロン首相は、国として科学技術の重要性を重視しなければならないと強調。ワクチン接種反対運動に示される反科学的考え、科学不信は望ましくないと述べた。
NRF議長のヘン・スイーキアット財務相によれば、民間セクターのR&D支出は年5.7%のペースで増加を続けているが、リー首相は、GDP比で2%との政府目標に達しておらず不十分と述べた。
中間精査では、デジタル技術開発に5億Sドル(約408億円)の予算を充てることを決めた。人工知能(AI)、サイバーセキュリティー、法律作業の自動化、スーパーコンピューティングの強化を推進する。
細胞治療薬製造に対する予算は8,000万Sドル(約65億3,440万円)。生物薬剤の生産能力を構築する。
食品製造に対する予算は1億4,400万Sドル(約118億円)。2030年をめどに食料自給率を30%まで高める。都市環境でも持続可能な農業、水産養殖を実現し、また培養肉の生産に乗り出す。