2019年5月22日
非石油地場輸出、ESGが通年予想を下方修正
貿易推進機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)は5月21日、第1四半期の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除く輸出)が前年同期比6.4%減少したと発表した。2期連続の減少で、ESGは通年のNODX予想を0~2%増から、マイナス2%~横ばいに下方修正した。
第1四半期のNODXでは、電子機器輸出は17.2%減(前期は3.6%減)、電子機器以外の輸出は2.6%減(同0.2%減)と、減少幅が拡大した。
主要10輸出市場のうち、米国、タイ以外はすべて減少した。減少幅が大きかったのは日本向け(29.5%)、韓国向け(31.5%)、欧州連合向け(9.8%)だった。対米は8.6%増だった。
石油貿易、再輸出を含めた総貿易は2.1%増(前期は9.2%増)に減速した。通年予想は0~2%増を維持する。石油価格が1年前より低かったため、石油貿易は6.9%減だった。石油以外の貿易は4.5%の増加だった。
サービス貿易は0.7%の増加だった。輸出が0.4%増、輸入が0.9%増だった。
世界貿易機関(WTO)は国際商品貿易を、昨年の3%増から今年は2.6%増に減速すると予想している。国際通貨基金(IMF)も世界経済の成長率予想を3.5%から3.3%へ下方修正した。工業生産の低下と貿易の減速が理由だ。