2019年5月28日
ごみをエネルギー・資源に転換するプラント、トゥアスで稼働
ごみをエネルギーに転換し、同時に資源として再生するプラントの稼働式が5月27日、トゥアス・サウスで行われた。国家研究財団、シンガポール環境庁(NEA)、経済開発庁(EDB)、南洋理工大学(NTU)の共同プロジェクトで、NTUで発生するごみを処理する。
投資額は4,000万Sドル(約55億7,550万円)。1日11トン排出されるNTUの固形ごみを切断、乾燥し、ガスや有用副産物に再生する。
ごみをバイオマスから生産した炭とともに燃やすことで1,600度の高温での燃焼が可能になり、合成ガス(主に一酸化炭素と水素)が生成される。この合成ガスを燃焼して蒸気発電を行い、また液体燃料を生成する。
残ったごみは鉱さいなどに再利用が可能で、砂やコンクリートの代替品として利用できる。超高温での燃焼のため、危険物質、スラッジ、医療廃棄物の処理にも利用できる見通しだ。技術はNTUが開発した。
この種のプラントは国内初。NTUのスブラ・スレシュ総長は「廃棄物がすべて価値ある資源に生まれ変わる無駄ゼロの社会の実現に貢献するプラントだ」と意義を強調した。