2019年6月28日
SGXが抜本的組織再編、経営陣も入れ替え
シンガポール取引所(SGX)は6月27日、組織を抜本的に改め、経営陣も入れ替えると発表した。株式以外のビジネスに注力するためで、多様なアセットクラス(投資対象となる資産の種類)の取引を振興する。
ロー・ブーンチャイ最高経営責任者は声明で「多様なアセットクラスに長じた国際的な市場としてさらに成長を目指す。成長分野の能力を構築する」と意欲を示した。
7月1日付で4つの部門――確定収入・通貨・商品(FICC)、株式、データ・接続性・指数、グローバルセールス――に再編し、ローCEOの直属部門とする。FICCには英バルティック商業海運取引所が含まれる。
株式部門では現物株とデリバティブ(金融派生商品)を融合させ、小口投資家、機関投資家の両方に、取引、決済、ポスト・トレード(市場での取引成立後、取引内容の通知、資金や証券の決済、 ステートメントの作成を行う業務)や調査サービスを提供する。
SGXは声明で、世界的に資金がだぶついている中、プラットフォームに優位性があることが、市場参加者を呼び込む鍵と強調した。新たなデリバティブ、仕組み商品、オフショアリスク管理ツールを提供する。
ムトゥクリシュナン・ラマスワミ社長は7月1日付で退任する。