2019年7月11日
ミャンマー国籍の6人を逮捕、母国における反政府活動を支援
シンガポール内務省は7月10日、ミャンマー国籍の在留者(複数)を逮捕したと発表した。ミャンマーにおける反政府武力闘争を支援していたためで、シンガポールの治安維持に有害と判断したという。内務省はこれらの者を国外追放する。
内務省は逮捕した在留者の数を明らかにしていないが、ミャンマーメディアのイラワジによると、男5人、女1人の計6人。
彼らが支援していたのはミャンマー西部のラカイン州で反政府武力闘争を続けているラカイン族の組織、アラカン軍(AA)。AAは2009年4月の創設で、自治権拡大をうたい武力闘争を行い、ミャンマー国軍と戦闘状態にあるため、ミャンマー政府からテロ組織の指定を受けている。兵士数は約7,000人。
逮捕された者らはアラカン協会(シンガポール)を組織していた。うち1人(アウン・ミャッ・チョー)はトゥン・ミャッ・ナインAA司令官のいとこで、AAからの命令をメンバーに伝え、また寄付を募っていた。6人はAAに定期的に金銭支援を行っていたという。
この6人は最近シンガポールで行われた、AA創設10周年行事に参加した。この際、武力闘争を通じラカイン州の独立のため一致団結をAA司令官が呼び掛ける動画が流されたという。
過激思想に染まった外国人に対する措置では、内務省は2016年、バングラデシュでのテロ攻撃を企てた同国出身の労働者6人を逮捕したことがある。