2019年5月8日
シングポスト第4四半期、米子会社の減損処理で赤字に転落
郵便のシンガポール・ポスト(シングポスト)は5月7日、米国の電子商取引子会社で減損処理を行ったため、第4四半期(1~3月)決算は7,510万Sドル(約60億円8,836万円)の赤字になったと発表した。
米子会社はジャグド・ピークとトレードグローバルの2社で、9,870万Sドル(約80億円)の減損処理を行った。今後、減損はこれ以上発生しないが、経営状態は悪く、営業赤字は2社を処分するまで続く見通しだという。
リチャード・ライ最高財務責任者(CFO)は発表会見で、同2社を売却する計画で、複数の投資家が関心を表明していると述べたが、同2社に対する購入希望者による財務状態の精査には時間がかかるとし、早期処分は困難との見通しを示した。
シングポストは既に2017年にトレードグローバルに対し1億8,500万Sドル(約149億9,795万円)の減損処理を行ったが、この際の第3者調査で、ジャグド・ピークとトレードグローバル買収に際し、財務状態の精査を怠った可能性が指摘されている。
第4四半期の売上高は前年同期比2.1%減の3億7,410万Sドル(約303億2,829万円)。物流部門は赤字が拡大した。郵便部門では配達員の増員と報奨金の増額で営業黒字は8%減少した。
通期決算の売上高は2.9%増の15億1,000万Sドル(約1,224億1,570万円)、純利益は86%減の1,900万Sドル(約15億4,033万円)だった。通期配当は1株3.5セント。