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新規進出企業レポート

2016年8月15日

北國銀行(THE HOKKOKU BANK, LTD. SINGAPORE BRANCH)石川県と連携し地元企業をサポート 食材や伝統工芸品などの販路拡大へ

石川・富山・福井の北陸3県を中心に事業展開する北國銀行は今年3月、シンガポールに支店を開設した。2008年にシンガポールに駐在員事務所を開設し、東南アジアに進出する地元企業のサポートを強化するため、同事務所を支店に昇格させた。同支店に在籍する日本からの駐在員は5人。日本の地銀が東南アジアに支店を開設するのはこれが初めてという。タイとベトナムにも人員を配置しており、日本やシンガポールと連携しながら、これらの国に展開する企業をサポートしている。

 

支店を開設したことで、地元からの進出企業に対し、預金や融資といった金融サービスを提供できるようになったのが大きな変化。このほか事業の大きな柱が、地元企業の東南アジアでの販路拡大のためのサポートだ。これまでの駐在員事務所での活動で培ったネットワークを生かし、現地のバイヤーを紹介するなどのサポートを行っている。2014年にシンガポールに事務所を開設した石川県とも協力していく構えで、今年7月には、同行のシンガポール支店開設セレモニーに合わせ、地元企業26社が参加する商談会を県との共催で開催。米や日本酒といった食品・食材や伝統工芸品などについて、シンガポールのレストランやショップに対してPRを行った。

 

同支店の多橋哲郎支店長によると、観光については、2015年に北陸新幹線が開通し、東京から金沢まで2時間半で行けることになったことも追い風になっているという。また金沢市にある日本の三大庭園のひとつである兼六園は、昨年シンガポールから約1万人もの観光客が訪れ、国別でみると東南アジアでは最も多かったという。今後も同行は県とも協力して、観光客の誘致を図っていく考えだ。

 

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