米国の穀物メジャー、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドは1月24日、バイオポリスに建設した技術革新センター「テクニカル・アンド・アプリケーション・センター」を開所した。食品、飲料メーカー向け素材や調味料・香味を、現地の嗜好に合わせ考案・開発する。同社が東南アジアに研究センターを開設したのは初めて。
食品・調味料の分析、飲料や乳製品への添加、パン菓子、肉、スイーツなどを研究するラボを整備した。
顧客イノベーション施設もあり、同社の顧客はセンターで直接、研究チームの協力を得て、調味料・香味、食品素材の内容を改良し、また市場に出すための商品を創出することができる。顧客に、自前の研究施設の延長として利用してもらうのが狙い。
飲料・乳製品試験プラントでは生産能力の増大が可能で、大量生産した際にどのような商品になるかを顧客は知ることができる。
センターの床面積は827平方メートルで、食品科学者、営業職を含め50人を新たに採用する。アジア地域社長のドナルド・チェン氏は「シンガポールは技術革新が発生している場所だ」とシンガポールでの開設理由を語った。多くの顧客がシンガポールに統括本部を設けていることも理由だ。