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シンガポール、MRT自動運転車両に運転手、安全性向上で

MRT(地下鉄・高架鉄道)の自動運転列車がほぼ姿を消した。安全性向上のため運営業者が運転手を置くようなったためで、コンピューター制御より人の能力の方が信頼できると判断したようだ。

 

SBSトランジットは昨年10月から、東北線(NEL)で無人運転をやめ、乗務員を配置している。広報担当者によると、当初はピーク時にのみ乗務員を置いたが、見直しの結果、現在は時間帯に関係なく乗務員を置いている。

 

SMRTもサークル線で無人運転をやめ運転手を乗務させている。南北線、東西線は当初から運転手が乗務に当たっている。

 

昨年1~9月期に、技術上の問題発生と次の技術上の問題発生間の運行距離が最も長かったのはNELの約100万キロで、オブザーバーは、運転手を乗務させた効果とみている。

 

軌道上で車両が故障したような場合、運転手がいれば別の車両を利用し故障車両を押し出すことができるが、無人車両であれば、運転手はまず現場に向かわなければならない。

 

MRTでは見習い作業員が電車に接触し死亡する事故が発生しており、運営会社は運行の信頼性向上に努力している。

 

コー・ブンワン運輸相は、技術上の問題が発生しない運行距離を100万キロと設定しており、2020年までの達成を運営業者に求めている。サークル線では問題発生がない運行距離は50万キロ弱。