2018年3月5日
シンガポール、空軍滑走路検査にドローン、海上には無人機雷処理艇
シンガポール国軍は能力強化、人員不足対策としてドローン(無人航空機)、無人艇の投入など軍の「スマート化」を強力に推進する方針を予算審議で明らかにした。
空軍基地ではドローンを活用し滑走路の損傷の検査、不審なドローンの捕縛に利用する。航空機の機体検査には自動化システムを導入し、航空機エンジニアの負担を軽減する。保守ではデータ分析を活用し、問題発生を未然に防ぐ。
トミー・オン少佐は「データ分析、人工知能など技術の利用で戦闘方法に大変革が起こり、われわれの能力が増す」と語った。
滑走路の損傷検査には、光を用いたリモートセンシング技術の「光検出と測距」センサーを搭載したドローンを1月から試験運用している。夜も使用可能だ。現在は目視検査。
海軍では無人監視塔を導入する。光が少ない状況でも海岸線からの人の侵入など脅威を画像、動画に撮影し分析できる。
海軍は、機雷を探知、処理できる無人水上艦艇(USV)を試験運用している。音波探知機をけん引しており、無人での進水、復帰が可能だ。2人のオペレーターが操作する。現在、正式に使用されているのは機雷対処艦艇で、約30人の乗組員が必要。
USVはシンガポールで設計、建造された。衝突を自動的に回避する機能を備えている。