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社会

2018年3月23日

シンガポール、鉄道・バス運賃算定方法を変更、輸送能力強化費を考慮

公共輸送機関の運賃を勧告する公共輸送審議会(PTC)は3月22日、鉄道・バス運賃の算定方法を今年から改定すると発表した。輸送能力拡大のための投資を考慮した算定方法にする。施行は2022年まで。

 

PTCは、「公共輸送システムは持続可能なものでなければならない」と指摘。今年第3四半期の運賃見直しで、値上げを勧告する可能性を示唆した。12年から17年にかけ新たにバス約1,000台、鉄道車両200両が投入されており、PTCは「輸送網、輸送能力拡大は利用者の歓迎するところだが、費用を伴う」とした。これまでの算定方式では、こうした設備投資を考慮していなかった。

 

12年から16年の期間、公共輸送機関の運営費は年9億Sドル(約722億5,180万円)余り増加したが、収入は同2億3,000万Sドル(約184億6,440万円)の増加にとどまった。

 

PTCは、輸送能力の増加率が利用者の増加率を上回った場合、運賃引き上げを考慮する。リチャード・マグナス委員長によると、交通機関利用者の意見を聞いたところ、輸送能力の改善を認識しており、運賃引き上げに前向きの姿勢を示したという。

 

PTCはまた、乗り継ぎ料金も発表した。今年末から、別のMRT線、LRT線を利用する場合、乗り換えまでの時間が15分以内であれば、乗り換え後に初乗り料金は発生せず、延べ利用距離に応じた運賃になる。

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