健康志向の高まりを受け砂糖含有量の多い飲料の売れ行きが鈍っており、清涼飲料メーカーは低糖、あるいは人工甘味料を使った商品を売り出している。
清涼飲料の販売が特に減少したのは、シンガポール保健省が糖尿病との戦いを宣言した2016年以降だ。調査会社のユーロモニター・インターナショナルによると、過去7年間で平均的国民が摂取する砂糖のうち、砂糖含有飲料(菊花茶などアジア飲料、炭酸飲料、フルーツジュースを含む)の割合が縮小しており、この先、清涼飲料の販売が上向くことはないという。
5月からは、公立学校、公園、スポーツ施設など政府所有地構内では、砂糖含有量の多い飲料の販売が禁止される。
清涼飲料メーカーも、よりヘルシーと考えられる商品の提供を開始している。砂糖分を減らし、ステビアの抽出物を添加した商品、砂糖の代用品に人工甘味料を用いた飲料などが代表例だ。
清涼飲料から1人が摂取する砂糖量(1日当たり、2017年実績)はシンガポールが10.04グラム、タイが15.56グラム、マレーシアが10.76グラム、中国が4.9グラム。