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シンガポール当局、グラブによるウーバー域内業務買収、中止の暫定命令

シンガポール競争・消費者委員会(CCCS)は配車サービスのグラブに対し4月13日、米ウーバー東南アジア業務の買収を中止するよう暫定命令を出した。買収取引に関する調査が完了するまで暫定命令は有効。

 

命令に沿い、ウーバーのプラットフォームは5月7日まで運営しなければならない。市場での地位強化につながるような、ウーバーの業務上のデータ使用をグラブは禁じられる。

 

タクシー最大手のコンフォートデルグロは、ウーバー子会社でレンタカーのシティー・レンタルズ過半株の取得を計画しているが、取引が成立しない可能性も出てきた。

 

CCCSはさらに5月7日までウーバーの利用者には顧客サポートが提供されるべきとしているが、専門家は実行性を疑問視している。ウーバーは既に東南アジアから撤退しているからだ。

 

シンガポール国立大学(NUS)運輸専門家のリー・ダーホーン氏は「ウーバーは東南アジアに資産も職員も残していない」とコメントした。

 

シンガポール社会科学大学エコノミストのテセイラ氏も「買収契約の取りやめは困難。ウーバー撤退を止める有効な方法はない」と述べた。

 

中止命令の理由としてCCCSは「市場開放を維持するため。グラブ、ウーバーはライバルであり、2社合わせると大変なシェアで、新規参入が極めて難しくなる」と説明した。