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経済

2018年4月17日

シンガポール、食品加工で共有施設、高圧調理器で保存性向上

政府、民間、学術機関3者の協力でジュロンに建設された、高圧食品調理器施設の開所式が4月16日、行われた。シェア施設で、食品メーカーのニーズに応じ有償での利用が可能で、自社専用設備を持つ必要がなくなる。熱や化学品の代わりに高圧をかけ保存性を持たせる設備(HPP)で、栄養素、味は変わらないまま、貯蔵寿命を最大4倍にすることができる。

 

開所式に出席したシム・アン閣外上級相(通産担当)によると、食品メーカーはより品質の高い食品を開発でき、海外市場に打って出るにも有利だ。海外で加工を行っているメーカーは同施設を利用することで経費を節約できるという。

 

政府機関のエンタープライズ・シンガポール、民間企業のウエアハウス・ロジスティクス・ネット・アジア、技術専門学校シンガポール・ポリテクニックの食品イノベーション・リソース・センターが協力して建設した。

 

政府が打ち出した食品製造業転換マップではこの先3年間、こうしたシェア施設が複数、開発される。高圧調理器は第1号。食品製造業販売高の50%強を輸出が稼いでいる。

 

同調理器は2月から賃貸されており、5社が商業ベースで利用している。食肉加工のゴールデン・ブリッジ・フーズは、人工保存料の使用を減らし、健康志向の消費者に訴求力のある商品群を開発した。

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