2018年5月25日
第1四半期のGDP増加率は4.4%、シンガポール通産省は通年予想を修正
通産省は5月24日、第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP)は前年同期比4.4%増加したと発表した。経済はこの先、減速の見通しだ。通産省は通年のGDP増加率予想を、当初の1.5~3.5%から、2.5~3.5%に幅を狭めた。
GDPをけん引したのは製造業、金融・保険、卸売業だった。製造業の生産高は同9.8%の増加。電子機器、精密工学、化学部門の好調によるものだが、電子機器の輸出需要が低下し、在庫が積み上がっているため、経済の減速は不可避とJPモルガンのエコノミストは予想している。
通年予想の修正に際し通産省はマレーシアの最近の総選挙結果を考慮した。マレーシアは上向きの景気循環の中にあるという。同選挙では、マハティール元首相率いる野党連合の希望同盟が勝利し政権に就いた。
サービス業の生産高は4.1%増加した。金融・保険、情報通信、卸売り部門がけん引した。ロー・クムイアン通産次官は、小売り、食品サービスなどの他部門への波及効果が期待できると述べた。
建設業の生産高は5%減少した。コンドミニアムなど区分所有権資産の集団売却を通じ不動産開発業者は土地購入を積極化させており、年内には建設活動が活発になる可能性がある。