国境をまたいだ商業不動産投資が世界的に増加しており、昨年のシンガポール企業による対外投資は199億米ドル(約2兆1,800億円)だった。うち対米投資は66億米ドル(約7,231億円)と国別投資で7位だった(以下全て米ドル)。
不動産仲介のナイト・フランクが資金の出所、投資先別の統計としてまとめた。シンガポール企業の対豪投資は33億ドル(約3,615億円)、対英投資は28億ドル(約3,067億円)だった。
総合1位はカナダ企業による対米投資で140億ドル(約1兆5,300億円)。2位から4位は米国企業による英国、ドイツ、スペインへの投資で、5位が中国企業による英国への投資だった。
米国は資金の出所として上位に多数ランクされており、対日投資は36億ドル(約3,944億円)で14位だった。
アジア太平洋地域企業による国外投資は900億ドル(約9兆8,600億円)で、地域別で初めて欧州、北米を超えた。域内1位は中国企業による国外投資で315億ドル(約3兆4,500億円)、2位は香港企業による投資の205億ドル(約2兆2,400億円)で、シンガポールは3位。4位は韓国企業の86億ドル(約9,400億円)、5位は日本企業の31億ドル(約3,400億円)。今年は日本企業による国外投資が増加する見通しだという。
昨年のすべての商業不動産取引のうち、国境をまたいだ売買は32%を占めた。英国、米国、ドイツへの投資が多かった。