コンサルティングのマーサーは恒例の、外国人駐在員にとっての生活費を比較したランキングを発表した。最も高いのは香港で、次いで東京、チューリヒ(スイス)、シンガポールの順だった。
5位以下は、ソウル、ルアンダ(アンゴラ)、上海、ヌジャメラ(チャド)、北京、ベルン(スイス)で、アジアの都市が10位中、6つを占めた。ランキングは各都市の生活費を米ドルに換算して比較しており、調査実施時の米ドルに対するアジア通貨高がランキングに影響した。
順位1位の香港では不動産賃料が上昇した。ルアンダは昨年の1位から順を下げたが、対米ドルでの通貨安が理由。米国の都市は軒並み順位を下げており、ニューヨークは13位に4つ下がった。西欧の都市は通貨高に物価上昇が重なり順位を上げた。
アジアの都市では、インドのムンバイが55位、クアラルンプールが145位だった。
マーサーは209都市で、住宅費、交通費、食料品、衣料品、家財道具など、駐在員世帯が購入すると考えられる200品目・サービスの価格を調べた。
シンガポールはほかの企業、組織がまとめている生活費ランキングでも常に上位にランクされているが、個人所得税率を考慮に入れた世界生活費指数では13位と順位はあまり高くない。