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知名度の低いシンガポールの地元料理、機内食に採用へ

空港地上業務のSATSは、シンガポール・シェフ協会(SCA)と共同で、新たな機内食を70点余り開発した。シンガポールの食文化の大きな部分を占める伝統食を搭乗客に知ってもらうのが狙い。

 

SATSのリック・スティーブン取締役によると、SCAから13人のシェフがメニュー作成に参加した。うち7人はナショナルチームとして11月にルクセンブルクで開催の料理世界杯に参加する。

 

新たに開発されたのは、海南ダック、辛味調味料を使ったプラナカン式エビ料理、客家料理の赤キノコ入りポークリブスープ、ヤシ糖アイスクリームを添えたバナナケーキなど。

 

スティーブン氏は「旅行者はラクサやチキンライスといった代表的料理にはなじみがあるが、各家庭で受け継がれている料理がもっとあることを知ってもらいたい」と述べた。

 

シェフらは高度3万フィートと同じ条件の室内で料理を試食し、機内でどう味が変化するかを確かめた。

 

どの航空会社が新メニューを採用するかは未定。SATSのサービスを利用している航空会社は、シンガポール航空、全日本空輸(ANA)など。

 

シェフのエリック・ロー氏は、家に代々伝わる、中国・潮汕で生産された豆を発酵させたものを使った料理を提案した。SCAは今後、さらに110種の料理をメニューに加える。