2018年9月26日
シンガポール、上半期の自動車保険、保険金請求の増加で赤字に
損害保険協会(GIA)によると、上半期に保険金請求があった自動車事故件数は前年同期比4.3%減少したが、保険金請求額は同11.8%増の2億9,130万Sドル(約240億円)で、自動車保険だけの会計は1,260万Sドル(約10億4,100万円)の赤字だった。赤字は3・四半期連続。
保険料収入は2.4%減の約6億Sドル(約480億円)。事故数が少ない割に保険金額が多かった理由についてGIAは、より重大な事故が多く、けがも深刻だったためと考えられるとした。
最近は保険金請求に弁護士を雇用するケースが増えており、これも保険金増の理由と考えられる。消息筋は、保険金の不正な過大請求もあると推測している。
事故はタクシー運転手や個人ハイヤー業者が起こす頻度が高い。昨年下半期は8万2,800件の事故の報告があったが、個人ハイヤーによる事故が9.4%を占めた。全登録車両のうち、個人ハイヤーの割合は4.9%。
全車両に占める割合が59%の自家用車は事故の49.5%を、同2.4%のタクシーは事故の13%を占めた。
火災保険、労災保険なども含めた損保全体の今年上半期の保険料収入は微増の20億7,000万Sドル(約1,710億円)。引き受け利益は94.5%減の314万Sドル(約2億6,000万円)だった。自動車保険以外に、労災補償保険の保険金請求も増加したためで、収支は600万Sドル(約4億9,500万円)の赤字だった。