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シンガポール通信3位のモバイルワン、ケッペルが買収を提案へ

政府系コングロマリットのケッペルは、新聞を事実上支配するシンガポール・プレス・ホールディングス(SPH)の協力を得て、通信3位のモバイルワン(M1)を買収する計画だ。両社は合弁会社のコネクティビティーを設け、残余株の公開買い付け(TOB)を行う。

 

ケッペルはSPH発行済み株式の13.54%を保有しており、残余株を1株2.06Sドル(約164円)で買い付ける。

 

M1はケッペル、SPH、香港テレコム、ケーブル・アンド・ワイヤレスが出資して1994年に創設した。2002年に上場したが、05年にマレーシアのアシアタが香港テレコム、ケーブル・アンド・ワイヤレスから株式を取得し、28.7%を保有する筆頭株主になった。

 

ケッペルのロー・チンホワ最高経営責任者によれば、携帯電話市場は4番目の業者の参入で厳しさを増しているが、M1は潜在性が見込める。既にM1の競争力を高める経営改革プランをまとめているという。

 

SPHはM1のモバイルプラットフォームを利用したオンデマンドサービスの提供など相乗効果を見込んでいる。

 

ケッペルは情報通信・メディア開発庁の認可が下り次第、正式にTOBに乗り出す。持ち株比率が50%以上に達した段階でTOBは成立する。