シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、気候変動による海面上昇を懸念、長期的対策を策定へ

社会

2018年11月5日

シンガポール、気候変動による海面上昇を懸念、長期的対策を策定へ

リー・シェンロン首相は11月3日、ウィスマ・ゲイラン・セライで開かれた「シンガポール・クリーン・アンド・グリーン」カーニバル開幕式で、気候変動の脅威は深刻さを増しており、政府として国、経済、国民を守るための対策を強化すると表明した。上水の確保、緑化と並び重視する。

 

シンガポールでは平均気温が過去最高の年、降雨の少なさで2番目という年が過去数年にあり、気候変動の影響を感じているが、特に海水面の上昇を脅威と感じている。このため国民生活を守るため長期的対策の策定に着手するという。

 

気候変動で気温上昇が、「気候変動に関する政府間パネル」の主張どおり続いた場合、デング熱など熱帯病の感染が拡大し、農産物生産、さらにはシンガポール経済に影響する可能性があるという。

 

これまで取った対策では、低地のうち、海岸に近いカトン、ゲイラン、ベドックの道路は冠水への反省から既にかさ上げしている。オーチャード・ロードや周辺道路の冠水を防ぐため貯水池と、貯めた水を流す転流水路を建設した。

 

クリーンテク・パークなど「生きた」実験室では新技術が試験運用されており、有用と判断されれば規模を拡大して実用に供する方針だ。

 

国民には公共輸送機関の利用と、エネルギーの節約も働き掛ける。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、気候変動による海面上昇を懸念、長期的対策を策定へ