シンガポール企業が内外の証券取引所で今年調達した額は、12月11日までの実績で49億米ドル(約5,550億円)と、前年同期より30%少なかった。
新規株式公開(IPO)による資金調達は84%減の6億8,980万米ドルで、2015年以来の低水準。一方、上場後の証券発行による資金調達は39%増の35億米ドルだった。上場後の資金調達が全体の71%を占めた。
上場後の資金調達で最大だったのはシー(Sea)社による転換社債の発行で、5億米ドル。IPOでは中国系砂之船REIT(不動産投資信託)が最高で、3億米ドル余りを調達した。調達額上位10件のうち9件はREITで、REITによる調達が全体の77.4%を占めた。
シンガポール取引所(SGX)での、外国企業も含めた資金調達は16%減の49億米ドルで、上場後の資金調達が69%増の43億米ドルだった。IPOは83.5%減の5億3,550万米ドル。
統計はレフィニティブがまとめた。同社はトムソン・ロイターの元金融・リスク部門で、ブラックストーンが10月に買い取りレフィニティブとの社名にした。