通信最大手のシンガポール・テレコム(シングテル)は1月10日、電力小売市場への参入を発表した。マレーシア系YTLパワーセラヤの発電部門、ジェネコと提携し、契約者にブロードバンドサービスで割引料金を提供する。YTLにとってはシングテルとの提携をシェア拡大競争での強みとする。
客はシングテルのホームページのほか、シングテルの販売窓口で電力契約を申し込める。
通信事業者ではモバイルワン(M1)がケッペル・コーポレーションと提携している。通信2位のスターハブも太陽光発電のサンシープと提携したが、半年で提携を解消した。
シングテルが提供する料金プランは2年契約で、1キロワット時17.98セント(約1,400円)
の固定料金制。シングテルのブロードバンドサービスである1ギガバイトプランに加入している契約者は1カ月間の料金が無料になり、また携帯電話購入に際し80Sドル(約6,400円)。
M1の電力料金、契約期間はシングテルと同じ。1ギガバイトの光ファイバープランに加入している契約者は2カ月間、無料で利用できる。
エネルギー市場監督庁は昨年11月、企業、一般世帯が自由に電力会社を選べる電力小売市場の自由化に踏み切った。現在は東部、北部を自由化しており、5月末までには全土で自由化する。