2019年1月21日
インドへの本格進出、政府機関ESGが奨励
貿易の推進とシンガポール企業の海外進出支援を業務の柱とする政府機関、エンタープライズ・シンガポール(ESG)は、食品など消費財分野のシンガポール企業にインドへの本格進出を奨励する方針だ。
東南アジア市場担当のテー・リャンチュー氏によると、インドは自給自足の経済体で、ほかの国ほど外的要因の影響を受けない。このため堅調な経済成長や所得、消費支出が期待できるという。
インド進出の成功例はナッツ、ドライフルーツを扱うトン・ガーデン・フードで、事業の基盤を築いた後、インドに加工工場を建設し、現地調達・包装を始めている。インド製のインド人のための商品で、コスト競争力があるという。
テー氏は、インドに所有する資産は最小限にとどめ、まず需要を創出し、次の段階に進めるほど需要が増大した時点で、インド国内で製造に乗り出すという長期計画が適していると述べた。ESGは中東、アフリカへの企業の進出でも同様の手法を採用する。
インドは一部の領域で高率の輸入関税を導入しており、インドでの生産拠点設置を外国企業に促す結果になっている。
ESGは今年、参入を果たした企業をマーケティング、フランチャイズ展開の面で支援するサービスを提供する。