2019年2月20日
1月の非石油地場輸出、10%の大幅減
シンガポールの2019年1月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除く輸出)は134億Sドル(約1兆9,222億円)で、前年同期比10.1%の減少だった。3カ月連続の減少で、減少幅は2018年10月に記録された12%以来の大きさだった。比較対象である18年1月のNODXが前年同期比13%増だったという、統計上の反動も要因だ。
政府機関エンタープライズ・シンガポールの発表によると、電子機器輸出は15.9%の減少で、パソコン、ディスクメディア製品、集積回路(IC)の減少が顕著だった。
電子機器以外の輸出は7.9%の減少で、特殊機械、石油化学製品、エンジン・モーター(電動でない)が大幅減だった。
INGのアナリスト、カーネル氏は石化製品の輸出減が懸念材料と指摘。「石化製品はほとんどすべての製品、包装に使われており、輸出の減少は広範な領域での需要減を示している」と述べた。
輸出先上位10市場すべてへの輸出が減少した。特に大幅減だったのは、中国、韓国、香港の北東アジア市場で、OCBC銀行のエコノミストは、米中貿易戦争が影響したとみている。対中は25%の減少だった。
1月のNODXは前月比では5.7%の減少だった。中間財輸入は59億Sドル(約48億円)で、前月より6億Sドル(約5億円)減少した。石油貿易・再輸出を含めた総貿易は850億Sドル(約6兆9,284億円)だった。