マレーシア・ジョホール川の上流で水質汚染があり、シンガポール当局は4日午後、ジョホール州浄水場の操業を停止した。シンガポールは上水の多くをジョホールに頼っており、国内浄水場と淡水化プラントの生産を強化し対応した。
ジョホール州の浄水場はシンガポール公益事業庁(PUB)が所有・運営しており、シンガポールだけでなく、ジョホール州の一部の地域にも上水を供給している。操業停止で同州クライの1万7,000世帯への水供給が停止された。
ジョホール州公益サービス委員会のプア・ウィーツェ委員長によると、4日午前7時、パーム油精製工場の貯水槽が破裂し、アンモニアを含有する水が、ジョホール川上流のサヨン川に流れ込んだ。アンモニア濃度が高い水は処理できないためサヨンの第1、第2浄水場が操業を停止。ジョホール川の浄水場も停止を余儀なくされたという。
マレーシア当局はパーム油工場を所有する会社の採水免許を取り消した。水供給は同日夜には再開できる見通しだという。
ジョホール川の水質汚染は以前も起きており、2017年10月には養鶏場の鶏糞堆肥が原因のアンモニア流入があった。