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キャピタランド、アセンダス・シングブリッジを買収

 
 シンガポール国営投資会社のテマセク・ホールディングスが筆頭株主の不動産開発大手、政府系キャピタランドは、同じくテマセクが筆頭株主のアセンダス・シングブリッジを60億4,000万Sドル(約4,997億円)で買収する。12日に開かれた臨時株主総会で買収提案が圧倒的多数で承認された。アセンダス・シングブリッジは50億Sドル(約4,137億円)の負債を抱えており、実際の買収額は約110億Sドル(約9,101億円)になる。
 
 キャピタランドは60億4,000万Sドル(約4,997億円)の半分を現金で支払い、残額は新株式を1株3.5Sドル(約392円)で発行して充当する。この結果、買収成立後のキャピタランドに対するテマセクの持ち株比率は50.84%になる。
 
 株主総会では株主から、「払い過ぎ」との意見があったが、キャピタランドのリー・チークーン社長は「財務諸表に表れていない潜在性がアセンダス・シングブリッジの保有資産にある。相乗効果もある」と説明した。
 
 買収後のキャピタランドの株主資本利益率は9.35%から9.78%に増加するが、1株資産は4.55Sドル(約504円)から4.36Sドル(約488円)に減少する。
 
 キャピタランドの運用資産は1,000億Sドル超(約8兆2,740億円)になり、世界でも10指の仲間入りを果たす。
 
 取引の財務アドバイザーはロスチャイルド・アンド・サンズ。