2019年4月29日
スタートアップへの出資が増加、昨年は353件
スタートアップへの出資が増加している。貿易推進機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)によると、昨年のスタートアップ出資案件は353件、105億米ドル(約1兆1,710億円)で、2012年の160件、8億米ドル(約892億2,400万円)を大きく上回った。昨年の統計には配車サービスのグラブに対する進行中の出資案件(20億米ドル;2,231億円)が含まれる。ほかに額が多い出資では、アルケミー・フードテク(250万Sドル;2億462万円)、フライアータック(363万米ドル;4億485万円)がある。
ESGはシンガポール金融管理庁(MAS)と協力して、シンガポール発のスタートアップと国際投資家を結びつける活動を増やす。その一環として4月26日開始されたのがスリングショット国際版で、内外100のスタートアップが投資家、企業ファンド、ベンチャーキャピタル業の50社を相手にアイデアを売り込んだ。
既存のスタートアップ支援プログラムも充実させる。初めて起業に乗り出す者を指導し、種となる資金を提供するメンター制度のメンターとして17社を加えた。これでメンター数は45になり、年間200社のスタートアップの育成目指す。
ほかに実施中のプログラムに「能力転換のためのパートナシップ」がある。政府機関が直面する課題、問題を公表し、スタートアップから斬新な解決法を募集するもので、政府は2017年度に8,000万Sドル(約65億4,800万円)の予算を組んだ。
公営団地改善のアイデア募集に対しては、より多様な植物が栽培できるよう、ナノゲルを導入するとの提案があった。