2019年5月6日
バスの屋根に「庭」、室内温度の低下が狙い
屋根に、背の低い植物を生やした容器を据え付けたバスが5月5日、運行を開始した。このような「動く庭園」はアジアで初めて。緑化ビジネスを専門とするGWSリビング・アートのアイデアで、バス最大手SBSトランジットが複数の路線で導入した。
そのうちの1つがチャイニーズ・ガーデンMRT駅と、園芸展示会を開催中のレークサイド・ガーデン間のシャトルサービス。3カ月間、運用して、室内温度低下効果があるかを調べる。効果があるとの結果が出れば、ほかの路線でも採用する。
試験導入の資金はテマセク財団が拠出した。GWSリビング・アート創業者のザック・トー氏は「都市は自然と共存すべきだと思う」と語った。
モジュールは縦横1.8メートル、1.05メートルの大きさで、重さは40キロ。バスには2つ据え付ける。土の代わりに、鉱さいが原料の羊毛状の繊維(岩綿)を使用した「ガイアマット」を用いだ。土を使ったビルの屋上緑化だと通常月1回の保守が必要だが、ガイアマットだと年2~3回で済み、しかも軽量だ。
植物はシンガポールの気候に適した、風、乾燥に耐性のあるものを選んだ。頻繁な水やりは不要で、健全かのチェックは週1回。