2019年5月9日
職場での嫌がらせに対処する慣行基準、960社が導入
性的嫌がらせなど職場での苦情、不満の種に対処するための、政労使3者が策定した慣行基準を導入している企業は960社に達した。そこで働く社員は合計50万人近くを数える。ウオルター・テセイラ指名議員の質問に対し、ロー・エンリン上級政務次官(人材担当)が回答した。
基準の正式名は「職場での嫌がらせに対処するためのアドバイザリー」で、職場での嫌がらせ、性的嫌がらせについて定義しており、予防方法の参考例を記載している。
テセイラ氏は、シンガポール国立大学(NUS)で起こったのぞき見事件を引き合いに出し、人材開発省は基準導入組織が基準を順守しているかを追跡すべきと述べた。
ロー氏は、アドバイザリーは雇用者、従業員に指針を提供するもので、企業に採用を促すのが目的と述べた。アドバイザーの順守は任意。嫌がらせを受けたとの苦情に対し雇用者が適切に対処しなかった場合、公正な雇用慣行に関する政労使3者同盟が事件の再調査を勧告できる。
雇用者が安全な職場環境を提供できないなど事件が深刻な場合、人材開発省は、外国人労働者就労査証の発給制限などの制裁措置を取ることができるという。