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経済
金融

2019年5月15日

スタートアップ融資のイノベン、株主が資本増強

 
 国営投資会社のテマセク・ホールディングスと大華銀行(UOB)は、合弁で設けたイノベン・キャピタルに対しそれぞれ1億米ドル(約109億4,600万円)、計2億米ドル(約218億9,200万円)を追加出資すると発表した。
 
 イノベン・キャピタルは有望な新興企業に資金を融通するベンチャーデット業者で、これまでにアジアの200社余りに計5億米ドル(約547億3,000万円)を提供した。中国、インドに進出している。
 
 イノベン・キャピタルはベンチャーデット方式で新進企業に運転資本あるいは設備投資のための資金を提供している。出資の形をとらず、貸し付け、あるいは社債の発行を受けるなど、資金提供を受ける側にとってはデット(負債)の形で資金調達になる。ベンチャーキャピタルやファンドから出資を受ける場合、資本金に組み込まれるのが一般的で、創業者らの持ち株比率が低下する。ベンチャーデット方式であれば追加の資金提供を受けても、創業者らの持ち株比率低下を回避できる。
 
 チン・チャオ最高経営責任者(シンガポール・東南アジア地域担当)によれば、今年は25~30件、計5,000万米ドル(約54億7,300万円)の融資を実行する。これまでに融資した企業は、オンライン商店のポメロ・ファッション、ライブストリーミングのM17エンターテインメント、決済のインスタReM、クラウドソフトのデスケラ。

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