2019年5月30日
ICT専門職の昇給率、今年4%に鈍化=業界団体
マレーシア・コンピューター産業協会(PIKOM)によると、2019年の情報技術(ICT)専門職の平均月給は前年比3.8%増の9614リンギ(約25万円)となる見通しだ。業界の成長鈍化を受け、昇給率は直近の10年間で最も低い伸びとなる。国営ベルマナ通信などが28日付で伝えた。
09〜18年の昇給率は年平均6.7%だった。PIKOM調査・出版部門の幹部は、「昇給率の減速は、ICT産業の伸び悩みを反映している」と説明した。また、雇用者側の人材を見る目が肥えたことから、採用に慎重になっていることも一因と指摘。以前に比べ給与を低く抑えたり、求職者に高水準の経験やスキルを求めたりするなど、採用条件が厳しくなったという。さらに、18年の政権交代で国内経済が不安定なことも新規採用にブレーキをかけているとしている。
来年以降の見通しについて、PIKOMは緩やかな改善に向かうと予測。20年後半には政府支出の拡大で国内経済の伸びが拡大し、ICT産業も成長が加速すると見込む。
(提供:亜州ビジネスASEAN)