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2019年5月30日

インドネシア系製紙のAPP、商品販売が再び可能に

 
 紙・パルプ世界大手、インドネシア系アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)は、シンガポール環境審議会(SEC)から、環境に配慮した慣行を採用しているとの認証を取得した。この結果、トイレットペーパー、ティッシュペーパーなど同社製品のシンガポールでの販売が再び可能になる。
 
 APPは、シンガポールとマレーシアおよびインドネシアの一部が被害を受けた2015年の煙害の原因となった野焼き、森林火災を放置したとされ、SECのブラックリストに掲載された。この結果、SECからグリーンラベルを取り消され、フェアプライス、シェン・ションなどスーパーマーケットチェーンはAPP製品の取り扱いをやめた。
 
 SECは5月29日の声明で、3年に及ぶSECによる審査の間、APPは実際の業務だけでなく、輸送などサプライチェーンでもリスクに対処していることを示すよう求められたとした。APPは、同社に木材を納入していた業者による野焼きを許容したとされ、シンガポール環境庁(NEA)が国境を越えた煙害法に基づき捜査した。APPには4業者が納入していた。
 
 APPから仕入れていた雑務会社のスキャンパップが早くもAPPに注文を入れた。しかし環境団体やジャニス・リー南洋理工大学(NTU)環境大学院助教授は、グリーンラベル授与の基準が明確でないとしてSECに透明性を求めている。

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