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工業部門の節水を一段と奨励、水道事業のPUB

 
 水道事業を監督する公益事業庁(PUB)は工業部門における水の節約を一段と奨励する。水の再利用を通じ、1日300万ガロン(1ガロン=4.546リットル)の節約を毎年実現する計画だ。
 
 商工業部門の水需要は現在の1日2億4,000万ガロンから、2060年には1日6億ガロンへ増加し、総需要の70%(現在は55%)を占めるとPUBは予想している。
 
 節水プロジェクトを実施する企業に対し政府は補助金を交付しており、現在の予算枠は2,600万Sドル(約20億5,426億円)。PUBは水消費が年間6万立方メートル超の事業者(約700社)を大消費者と定義している。
 
 2014年以降、PUBは22件の節水プロジェクトを支援しており、1日507万ガロンの節約を実現した。この先2年以内に13件のプロジェクトが実施の予定で、1日287万ガロンの節水が実現する。ほかに34件のプロジェクトを企業と協議しているという。
 
 6日と7日にはシンガポール国際水週間スポットライトが開催されるが、初めて工業水に関するソリューションに焦点を当てる。節水解決法の有用性と水再利用の価値をもっと多くの企業に認識してもらうのが狙い。
 
 PUBの支援を得て節水プロジェクトを実施した企業の1社、ワイエス・ニュートリショナルズ(シンガポール)は昨年4月に水再利用プラントを設置。冷却塔に使用する水を最大1日300立方メートル再利用し、水消費を25%削減した。