2019年6月10日
自動運転車を世界に売り込み、百度と提携のアジア・モービリティー
シンガポールの新進企業、アジア・モービリティー・インダストリーズ(AMI)が世界市場に自動運転車・技術を売り込むため中国の大手企業と提携した。高度自動運転バスを量産している中国のバイドゥ(百度)と組んで、同社のバスを東南アジアに売り込む。
また自動車メーカーの浙江吉利と覚書を交わし、ロボッ(自動運転)タクシーを開発し、2025年をめどに域内最大のロボットタクシー運営業者を目指す。デジタル地図コンテンツの北京四維図新科技とも、自動運転に必要な高精度地図の作成技術を開発することで覚書を交わし、シンガポールの地図を既に作成している。また、電気自動車用電池で世界最大の寧徳時代新能源科技(CATL)とも、電池のシンガポールにおける販売で仮合意した。
AMIの創業は昨年1月。多様なサプライヤーが持つモービリティーに関する先端ソリューションを組み合わせ、売り込み先市場に合った内容にパッケージで提供する。AMI共同創業者のリム・ジンリー氏は「あまり知られていない事実だが、中国はモノのインターネット(IOT)、自動運転技術の醸成所で、中国の技術は特に移動手段の領域において先端に位置し、有用で、適応力がある」と述べた。自動運転技術が世界各地で採用されるのは時間の問題だという。
AMIのジャスティン・ハン最高経営責任者は中国での就労が長く、中国大手との取引成立のため8年を費やした。AMI中国法人のアジア・オートモーティブ・グループは独ダイムラー・グループから研究開発業務を受託している。