シンガポール金融管理庁(MAS)はデジタル銀行を容認する方針を決め、免許申請を8月から受け付けるが、イーウォレット業者が関心を示しており、取得に向け動き始めた。リキッド・グループ、エクスファーズ、マッチムーブ・ペイを含む5社が免許取得を真剣に検討しているようだ。
イーウォレット業者以外では、モバイル決済ソリューションのFOMOペイ、上場企業のレーザー、および通信最大手のシングテルが関心を持っている。MASは、小口業務も可能なフルデジタルバンクの免許を最大2件、法人など大口業務を専門とするホールセールデジタルバンクの免許を最大3件、交付する計画だ。
リキッド・グループはモバイル決済アプリケーション業者で、金融機関、フィンテック(革新的金融技術)業者と連合体を組み応募する意向だ。フィンテック企業は金融サービスの効率向上に必要な技術を開発する能力を持っているが、実際に銀行を経営するには金融機関の力を借りるのが望ましいためだ。
実際、既にデジタル銀行が活動している香港では、香港証券取引所、テンセント(騰訊)、中国工商銀行の連合体が免許を取得している。