2019年9月26日
8月のインフレ率0.5%、3カ月ぶり加速
シンガポール統計局が9月23日発表した2019年8月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で0.5%となり、前月を0.1ポイント上回った。前月を上回るのは3カ月ぶり。食品(1.6%)の伸びが加速した。民間道路輸送(0.6%)と住居(マイナス0.7%)を除くコア指数の上昇率は、横ばいの0.8%だった。
食品では魚介類(1.6%)や肉類(0.8%)、油脂(0.2%)が前月のマイナスからプラスに転換。また、果物(1.7%)やミルク・チーズ・卵(0.8%)、食品サービス(1.8%)は伸びが加速している。
食品以外では、民間道路輸送を含む運輸(1.1%)の伸びが3カ月ぶりの高さだった。また、通信(マイナス0.3%)は下げ幅を縮小した。一方、電力自由化の影響で電気・ガス(マイナス7.8%)が前月(マイナス7.0%)を上回る落ち込み。医療用品や家庭用耐久消費財なども下げ幅が大きかった。
シンガポール金融管理庁(MAS)と貿易産業省は、19年通期のCPIの前年比上昇率を0.5〜1.5%と予測。コア指数の予測は1.0〜2.0%としたものの、1.5%を下回る可能性が高いとの見方を示している。1〜8月のCPI上昇率は前年同期比0.6%、コア指数は1.3%だった。
(提供:亜州ビジネスASEAN)