マレーシア統計局が12月4日発表した貿易統計によると、2019年10月の輸出額は前年同月比6.7%減の905億9,400万リンギ(約2兆3,650億円)だった。3カ月連続の下落で、下げ幅は前月と同水準。同局は落ち込みの要因として、前年同月に大幅増だった反動があったと説明した。輸入額は8.7%減の732億6,810万リンギと2カ月ぶりのマイナス。貿易黒字は173億2590万リンギ(約1兆9,123億円)となり、過去最高を更新した。
主要品目の輸出額は、全体の4割を占める電気・電子製品が3.2%減だったほか、原油が半減、石油精製品が3割減、パーム油・パーム油製品が1割減などと振るわなかった。輸出先別では全体の15%を占める中国向けが11.0%減少。主力の電気・電子が2割減だった。一方、前月まで落ち込みが続いていたシンガポール向けは4.1%増え、最大の輸出先となった。同国向けは原油やパーム油関連が伸びている。
輸入は全体の5割を占める中間財が5.1%減ったほか、資本財が11.5%減、消費財が5.0%減とそろってマイナス。資本財では、前月に4割増だった産業用の輸送機器が10月は4割落ち込んだ。
1〜10月の累計は、輸出額が前年同期比1.8%減の8,191億2,990万リンギ(約21兆3,800億円)、輸入額が3.9%減の7,009億2,580万リンギ(約18兆2,942億円)、貿易収支が1,182億420万リンギ(約3兆851億円)の黒字だった。