マレーシア医療産業協会(AMMI)は、医療機器業界の動向に関するリポートの2019/20年度版を発表し、マレーシアの医療機器輸出額が19年、20年とも前年比で12%増え、それぞれ257億リンギ(約6,700億円)、288億リンギ(約7,514億円)に拡大する見通しを示した。伸び率は18年の15%を下回るものの、各社の積極的な投資などを背景に高い成長が続くと見込む。国営ベルナマ通信が伝えた。
同協会は会員企業へのアンケートで得られたデータなどを基にリポートをまとめた。全会員合計の輸出額は、マレーシアの医療機器輸出額の5割強を占める。今回のアンケートには会員数の57%に当たる42社が回答。大手企業の回答が多く、事業規模では全会員合計の8割を占めるという。
回答した42社は来年、工場拡張や新製品開発、研究開発(R&D)に合計で7億6500万リンギ(約200億円)投じる。世界経済に陰りがみえるものの、多くの企業は来年の業況を楽観しているという。回答企業が来年に国内のサプライヤーから調達する原料・サービスの額は、計42億リンギ(約1,100億円)が見込まれる。
マレーシア投資開発庁(MIDA)が19年1〜9月に認可した医療機器分野の投資は21件、総額21億2,000万リンギ(約553億円)。英大手のスミス・アンド・ネフューによるペナンでの工場建設などが含まれる。
提供:亜州ビジネスASEAN